少しの温度変化で効果逆転!あなたに合ったお風呂の温度はこれだ!!【お風呂の温度編】
皆さんは毎日、お風呂を何℃に設定して入浴していますか?40℃から42℃前後の方が多いと思うのですが、
寝る前に42℃以上の熱いお湯に浸かっている方
朝風呂で40℃前後のぬるいお湯に浸かっている方
もしかすると、損をしているかもしれません!
そんな大袈裟な~1、2℃くらいで何も変わらないでしょ?
いやいや実は、42℃を境にお風呂の効果は逆転するんだよ!
逆転とは、一体何が逆転するのか⁉今回は、ぬるめのお湯と熱めのお湯に入った際に、身体にどのような影響があるのか解説していきます。
目的に合わせてお風呂の温度を調整すると、お風呂あがりの過ごし方が劇的に変わるかもしれません!ぜひ今回の記事を読んで、自分に合ったお風呂の温度を再確認してみて下さい。
「温度別」お風呂の効果の違い
ではさっそく、大きく2つに分けて、温度別にお風呂の効果を見ていきましょう。
38~41℃のお風呂「微温浴~温浴」
まずは、40℃前後のぬるめのお風呂です。多くの方は、このくらいの温度ではないかなと思いますが、
こちらはリラックスし、休息を促すお風呂になります!
疲れを癒したり、気分を穏やかにしてくれる、一般的なお風呂のイメージ通りの効果ではないでしょうか。仕事や勉強などで、くたくたヘロヘロ…寝る前に疲れを取りたいっ!という時にピッタリの温度です。
ではなぜ、ぬるめのお湯は、リラックスし、休息を促すお風呂なのか。それは「副交感神経」を刺激する温度だからです!
え?…副交感神経…って何??
簡単に説明しますね!私たちの身体には「交換神経」と「副交感神経」という、24時間勝手に働いてくれている神経があります。
身体を省エネ、リラックスモードにする時は「副交感神経」が働き、運動中や仕事など活発に行っている時には「交感神経」が働くようになっているのです。
その2つの神経のうち、リラックス神経である「副交感神経」をスイッチオンしてくれるのが、38~41℃のお風呂という訳ですね。
なので、
・夜にお風呂へ入る場合
・中々眠れないとき、しっかり眠りたいとき
・疲れを癒したいとき
ぬるめのお湯は、疲れ切った現代人にはピッタリ!私はいつも、夏40℃、冬41℃でお風呂に入っています。
42~44℃のお風呂「高温浴」
では次に、42℃以上のお風呂です。人によっては、42℃や43℃くらいのお風呂に毎日入っている方もいるでしょう。実は、
こちらは身体を興奮させ、活動を促すお風呂になります!
つまり…元気になっちゃうということですね。昼間なら良いのですが、寝る前だと眠りにくかったり、眠れても眠りが浅くなってしまう可能性があります。
なぜなら、熱めのお湯は、先ほどとは逆の「交感神経」を刺激するからですね。
確かに、あつ~いお湯に入ると、リラックスっていうよりも
心臓がドキドキして目が冴えてくるかも!
仕事前や勉強前などに、シャキッとしたい!という場合には、活動神経である「交感神経」をスイッチオンしてくれる、42℃以上のお風呂は最適と言えますね。
なので、
・朝や昼にお風呂へ入る場合
・これから仕事や勉強など、活動をするぞ!というとき
・遊びに行く前
勉強や仕事の前に、ぬるめのお風呂に入ると、眠くなって効率が落ちてしまうかもしれません。これから活動したい!という時には、ぜひ熱めのお風呂を試してみても良いと思います。
もっと低い温度は?もっと高い温度は?
ここまで、38~41℃のお風呂と42~44℃のお風呂を比較してきました。では、37℃以下、45℃以上のお風呂はどうなのでしょうか。
34~37℃のお風呂「不感温浴」
まずは、37度以下からみていきましょう!私たちの体温は、36.5度くらいが平熱ですよね。人によっては、37度近くが平熱の人もいれば、35度台の方もいらっしゃるかもしれません。
その体温35~37度に近い温度のお湯に浸かると、なんと「冷たくも熱くも感じない」んです!なので、不感と書いて「不感温浴」と呼ばれています。
こちらは身体に負担がかからないお風呂になります!
負担がかからないって…どんな時に使うの?
それはですね…負担をかけると危険な持病を持っている方や、長風呂をしたい方に使えます!お風呂は良い面がとても多いですが、それと同時に、身体へ負担も残念ながらあります。長くお風呂に入れば、それだけ負担は増しますが…長風呂したい時って、ありますよね~そんな時に使える温度になります。
・長風呂をしたい場合
・持病などで、身体になるべく負担をかけたくないとき(主治医にはしっかり相談してくださいね!)
ただ、負担が(最小限でしか)かからない、というだけなので、全くゼロという訳ではありません。そこだけはご注意を!
45~??℃のお風呂「超高温浴」 キケン‼
次に、45℃以上をみていきますが…人って、何℃までのお風呂に入れるんでしょうね(汗)私は、43度くらいが限界ですっ。皆さんはどうですか?
今回気になったので、人は何度まで入れるのか、調べてきました。ただ、
こちらは危険すぎて死ぬ可能性があるお風呂です。
医療者としては、おススメはしません(笑)効果も、42~44℃と大差ないと思います。実際に、愛媛県の浴場では死亡事故もあったそうですね。単純な興味で、人が入る用として提供されている、国内の温泉や銭湯の温度を参考にしています。
那須温泉 鹿の湯l千三百年続く静寂と癒しの湯 (shikanoyu.jp)
結論から言います。現存する国内温浴施設での最高温度は48℃でした!
場所は、関東の栃木県にある「那須温泉 鹿の湯」さんです。画像の左の方に、ちっちゃく48℃の浴槽が見えますね!浴槽は、41℃・42℃・43℃・44℃・46℃・48℃の全部で6つあり、好きな浴槽を使って入浴するそうです。私なら、、半分の浴槽で限界ですね(汗)
博多温泉 元祖元湯 — 知られざる地元の名泉 (unknownjapan.co.jp)
ちなみに、九州の福岡県にある「博多温泉・元祖元湯」さんでは、49℃の源泉をそのまま使用してる浴槽があります!ただ、厳密に49℃と温度管理しているわけではなく、源泉を引っ張っているポンプの中で、温度が下がっている可能性は考えられるかなと。なので、最高温度は48度とさせていただきましたっ。
・44℃では物足りなくなった強者
・好奇心が抑えきれない冒険者
もし、超高温浴に挑戦したいという方がいれば、ぜひ注意点を守って入浴してくださいね。高温浴の注意点は、別の記事でまとめようと思います。
まとめ
以上、お風呂の温度についてまとめてきました。
最もよく使われるのは、40℃~42℃前後だと思いますので、これだけ抑えておけば大丈夫です!
朝や昼間・これから活動したい時→42~44℃
その場面にあった温度で入浴して、毎日をもっと楽しく・健康的に過ごしていきましょう!ここまで読んでいただき、ありがとうございました。別の記事で、またお会いで来たら嬉しいです。ではまた!
【参考文献】
お風温度の適温は?「熱めなほど温まって健康にいい」は本当か [疲労回復法] All About
早坂信哉・古谷暢基『入浴検定公式テキスト お風呂の「正しい入り方」』日本入浴協会(2017年)